70年代特撮ヒーローズ・リボーン ファイル:42





FILE:42「宇宙鉄人キョーダイン」
毎日放送系 76年4/2~77年3/11 東映制作作品
■スカイゼル


ファイル42『宇宙鉄人キョーダイン』です。
70年代後半に突入し、集団ヒーローが続いてヒーコラ言っていましたが今回は2人!!
と、思ったら変形という落とし穴が・・・。(笑)

とりあえず、作品の説明から。
『キョーダイン』は、石ノ森章太郎を原作とする東映特撮作品。(76年~77年)

世界的ロボット工学の権威である葉山博士とその息子2人(兄・譲治、弟・竜治)は、
知識を狙われダダ星人によって拉致されてしまう。
やがてダダ星による地球侵略が始まるが、1年後、ロケットに乗って2体のロボットが地球に現れる。
スカイゼルとグランゼルと名乗るそのロボットは、
葉山博士が地球を守るため、譲治と竜治の記憶・人格を全て移植した“サイバロイド”だった・・・。
というわけで、三男・健治を護りつつ、ダダ星人の侵攻を止めるべく戦い始める。
といったところがストーリーのあらまし。

この設定で非常に面白い所は、父も兄2人もダダ星に拉致されていて居ないということ。
地球に来ているロボットはいわゆる分身で、後に細胞まで再現して人の姿になったりしますが、あくまでコピー。
非常にハードSF的です。
サイバロイドというネーミングも当時としてはかなりイケてる部類ですね。

ちなみに、サイバロイドは、ダダ星の科学も利用して作られ、
中性子金属製で3万度に耐え、超エネルギー粒子“ダダニウム”を動力源とする。
まあ、要するに、超文明の超技術で、何でもありレベルということですね。
(これが造れるなら、そらさらわれますわな、博士)


で、せっかくこんな面白い設定なんで、今回は、さらにハードSFにしてみようと画策。

ダダ星から地球に来るのにはワームゲートを通らねばならず、
そのための進入速度を得るため、超、超長距離の加速が必要となったスカとグラは、
数百年掛けて速度を得る。(ロケットが間に合わせの推進装置のためパワー不足)
結果、見た目も中身も劣化してしまう。
特に、人格が不安定で目的は把握しているが子供のよう。
ちなみに、ゲートの出口は1976年に固定されているので、
どんなに行くまでに時間が掛かろうと他の時代に着くことはない。


というような追加設定を加味して出来たデザインが上の図です。(笑)
色に関しては、加速期間中にくすんだんではなく、有り合わせで造ったろうから、ほぼ素材の色。
身長は、原作より大きく、2m30cmぐらい。
全体に荒れた質感で、原作に寄り添いつつも、より質実剛健なロボット然とした姿。
細部には航空機の意匠を散りばめてあります。

今回は、先行するリメイクが多く、しかも出来がいいのが多くて差別化が大変でした。
なので、レトロフューチャー感、ポンコツ感で似せないよう努力。(笑)

右下の石仏は、加速期間中の停止モードです。


どうでしょうか、質感表現とか含めて、結構いい感じになったかなぁと思うんですが・・・。



次は、グランゼルです。



グランゼル
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