カーチャの冒険8話
Writer,Art:GEN
「別れ」
それからイゴールと私は、ミハイルの言う場所に着きました。
そこは女の人がたくさん居る所で、男の人も外から休みに来ました。
みな笑顔で楽しそうなので、ミハイルの言う通りいい所の様です。
イゴールはやっぱり中に入れません。
私は、イゴールが中に入れる様に女主人に「イゴールはそんなに悪くない」と、言ってみました、
すると女主人は「知らないのかい? あんたは売られたんだよ」
「ここは娼館なんだから、あんな大男は要らないのさ!!」
見るとイゴールは大きな車に乗る所でした。
私はミハイルのことも訊きました。
するとまた「何!? ロボット? そんなものこの世にあるものかい」
「また騙して連れてきたね・・・まぁいい・・・」
「あいつはね、死んだ鍛冶屋の息子でただの人間!!」
「ここに女の子連れてきちゃ売ってお金貰ってんのさっ」
「さっ、分かったらさっさと入りな!!」と言いました。
イゴールを見るとイゴールは鉄の棒がいくつも刺さった箱に入っていました。
イゴールは鉄の棒をつかんでこっちを見て何か叫んでいるみたいでしたが、
よく聞こえませんでした。
私は突然、胸が空気をたくさん吸った時みたいにいっぱいになり、
お腹が食べ物をたくさん詰め込んだ時みたいに重くなり、
手の先や、ひたいの辺りが痺れてきました。
その時は分かりませんでしたが、私はショックを受けていたのかもしれません。
イゴールとは、それきり会っていません。
イゴールは、イゴールの行ける「いい所」へ行けてるといいな・・・
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