カーチャの冒険39話
Writer,Art:GEN
「習慣」
あれから私たちは、おばあさんの家でひっそり過ごしました。
と、いうのも、
まだ、この村の誰がレジスタンスの協力者なのか判らなかったからです。
おばあさんの家では、朝から晩まで畑や家畜の世話のお手伝いをしました。
おばあさんは、毎日規則正しい生活で、とても信心深く、
縁起が悪いことがあると、始終つばを吐いていました。
同じ道を通るのも嫌がり、食器が割れると喜びました。
物の貸し借りも嫌がり、テーブルのパンくずを手で払うと怒り始めます。
村から出るのも凄く嫌がり、
特に、村外れの山に通じる道は“鬼”が出ると怖がり、絶対に行きませんでした。
やらなくてはいけないことと、やってはいけないことが多く、
服も、昔居た娘夫婦の残した地味なものしかありませんでしたが、
それ以外は快適です。
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