カーチャの冒険25話



Writer,Art:GEN

「いじめ」



学校へ行かなくなった私は、あれからしばらくは家でノイマンと二人の生活でした。

外に出たかったけれど、出ると石を投げられたり、大きな声で追い払われたりするので、
ノイマンは出るなと言いました。


ある日、窓から外をながめているとミーチャが通りました。
あの日以来初めてです。
私がおそるおそる出て行くと、ミーチャは学校のノートを渡してくれました。

「勉強が出来ないと困ると思って・・・」
ミーチャは母親にきつく言われていたので、学校では口を利けなかったんだそうです。


ミーチャと話していると、何人か子供が来て、私に石などを投げてきました。
それから棒で叩いたり、服を引っ張ったりしました。

ミーチャにも「お前!!こいつの友達か?」「いいことされたんだろぉ!!」
と言って突き飛ばしました。

ミーチャは身体が弱いのですぐ倒れてしまいました。
私はミーチャが少しも悪くないと思ったので、これ以上ミーチャが叩かれない様にしました。

ノイマンが出てくると子供たちはいなくなりましたが、
私とミーチャとミーチャのノートは泥だらけでした。


私はミーチャを助けたかっただけですが、
これがミーチャにとっていい事だったのか、悪い事だったのか、
もう判りません。





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