カーチャの冒険52話
Writer,Art:GEN
「冒涜的な小屋」
大雨が降った日、私たちは何もない草原(くさはら)にある空き家で雨宿りをしました。
しかし、中に入ると、おじいさんが先に入っていて、
何か忙しそうに調べたり、書き物をしたりしていました。
この汚い小屋に住んでいるのかどうか判らなかったので黙っていると、
チラッと見て、「んんっ、判っている」と納得したようにうなずき、
読めない文字で書かれた厚い本からメモを取ったり、
おかしな図形を描いては壁に張っていました。
どうやら、何かの計画を練っているらしく、「終末が来る」と喚き、
私たちを外宇宙から来た誰かと勘違いしている様子でした。
おじいさんは、かなり興奮していましたが、
雨が止んだので、私たちは小屋を出ました。
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